初めてのお葬式
先日ブログで書いた通り、旦那の父方のおばあちゃんが亡くなりました。
昨日お葬式に参列してきて、日本のお葬式と違うことがたくさんあったのでレポートしたいと思います。
まず悩んでいた服装ですが、予報では最低気温−5度と出ていたので、かなり厚着して行きました。
着て行った服装&メイク
全て黒でそろえました。(靴下は除く)
上:ヒートテック(しかもタートルネック) オン ヒートテック にさらに重ねてセーター
下:発熱黒タイツ の上から ヒートテックパンツ
手先:毛糸のアームウォーマー
足先:タイツの上に、登山用に買った分厚いノースフェイスの靴下
写真にはありませんが、
靴:ムートンブーツ
カバン:黒の本革肩掛けバッグ
(革製品は日本だとタブーだけど、前に書いた合皮のカバンは口がパーパーなのでやめた)
アクセサリーはなし。
爪はたまたまネイビーだったのでそのまま。ジェルネイルだったし。
化粧は普段よりは薄め、というか、ラメラメのシャドーが好きで普段はそれらを使うんだけど、この日はパール感のあるちょっとひかえめな感じにしてみました。
実際どうだったか
行ってみて、ぜ〜んぜん大丈夫でした。
旦那の叔母(おばーちゃんの娘)なんて赤いロングコートだったし、
その叔母の妹(こちらも、おばーちゃんの娘)はすごく素敵なパールのネックレスつけてたし、
その叔母さんの娘さんはすごーく素敵な革のショルダーバッグを持ってて、危うくどこで買ったか聞きそうになったし、
他にもムートンブーツの人もいたし(スニーカーの人も結構いた)、
本当にそんなに気にしなくてよかったことがわかって安心しました。
ほっとんどの人がジーパンだったのにはちょっとびっくりした(・・;)
あ、ちなみにスーツの人は一人もいなかった(葬儀業者の人だけ)
とりあえず、黒っぽい服装で行けば大丈夫な感じでした。
たぶん爪が赤でも気にする人なんていない気がする。笑
お腹と背中にホッカイロ貼って挑んだけど、それでもとにかく寒かった・・・!!!!!
葬儀の告知
日本だと、誰かが亡くなると誰かが誰かに連絡したりして、あっという間にいろんな人に知れ渡りますよね(たぶん)。
フランスでは親戚以外の誰かが亡くなっても、親族から亡くなったという連絡はこないそうです。(よっぽど故人と仲のよかった人には、家族が連絡するかもしれませんが)
じゃあどうやって会社の人や隣人などが知るかというと、、、
新聞 (un journal)
(地元新聞です。うちはヨンヌ県なのでL'Yonne Républicaine)
らしいです。
え、まじか。って感じですよね。
まじなんすよ。
学校に新聞が置いてあって、数週間前から毎日さら〜っと読んでたんです。
そこに「Obsèques = 葬儀」という欄があって、毎日葬儀の案内が告知されています。
それは見ていたんです。最初売り家の欄かと思ってみてて、でもどうやら違うな〜と思って辞書で調べたら葬儀で、あ、なるほど。って。
まさかこんなにも早く身近なものになるとは思いませんでした〜。
枠内には、こんなにも情報が書かれていました。
- 故人の名前
- 故人の家族の名前(子ども、子どもの配偶者、孫、ひ孫)
- いつ亡くなったか
- 享年
- 葬儀はどこで何時からやるか
- どこの葬儀業者か
(日本だとプライバシーうんぬんとかってなりそう・・・)
旦那は孫にあたるので、名前が載っておりました。おおー。
1日の流れ
朝9時すぎに葬儀業者の建物に集合だったので、義弟たちを拾って向かう
(お花とかは義父が用意してくれるってことだったので、持ち物はなし)
着いてから30分くらいは、おばーちゃんに会って別れを伝えたり、親戚一同で話してたりして過ごす
(入ってくる人が入り口にいる人から順番に挨拶(ビズ)し始める光景は、何度見ても不思議。フランスあるある。笑
待合室みたいなところも特になくて、椅子なしの8畳くらいの部屋?廊下?みたいなところに大人15人くらいがぎゅうぎゅうにかたまってて、、、他に場所ないんすかね^^;)
10時前になって本当に最後のお別れと柩の蓋を閉じる儀式があって(閉じるのは業者の人)、それぞれの車で墓地へ移動しました。
(そういえば、柩の形が6角形?でした!変な言い方すると海外ドラマでドラキュラが入ってるアレ!日本だと長方形ですよね。本当にこういう形なんだ〜って妙にじぃっとみちゃった)
出棺の儀式的なものもなく、フランスの霊柩車は日本みたいに「ザ・霊柩車」という感じじゃなくて、普通の大きいワゴンでした。
墓地へ着くと、おばーちゃんの友人や近所の人たち、ちょっと遠い親戚たちが集まっていました。
霊柩車についてぞろぞろと墓地に入って、ちょっと広いスペースに着いたら柩が車から出されセレモニー開始。
業者の人が司会をしてくれて、最初に長女(義父のお姉さん)がスピーチしました。
お母さんへ感謝とさよならを伝えて、お母さんとその子供達、孫たちの紹介もされていました。
その後司会の人が話して、大きなスピーカーから音楽が流れるのをただただ聴いて、悲しみをみんなで共有しました。
(ただ、むちゃくちゃ寒い中動けないのは非常に辛かった・・・)
その後長女の旦那さんが詩を朗読して、また音楽。
そしてうちの旦那と義弟たちで詩を朗読して、また音楽といった感じでした。
(スピーチや詩は長女ご夫婦が用意してきてくれました)
ここで流れた1曲の始まりがすごくインパクトがあって、記憶にとても残っていたのでご紹介します。
Gregory Lemarchal のSOS d'un terrien en détresse
歌い始めが・・・
Pourquoi je vis, pourquoi je meurs(なぜ僕は生きて、なぜ僕は死ぬのだろう)
Pourquoi je ris, pourquoi je pleure(なぜ僕は笑い、なぜ僕は泣くのだろう)
綺麗な歌声と考えさせられる歌詞で、引き込まれました。
あとあと旦那に聞くと、この歌っている方23歳という若さで先天性の病気で亡くなっているそうです。
さてさて、葬儀の話に戻って、旦那たちのスピーチのあと音楽が流れたらその中でおばあちゃんの柩がお墓の中へ運ばれました。しかもすべて人力。ロープを使ってうまいこと入れていました。
それから一人ずつ順番に業者が用意してくれた花びらを柩の上に投げました。
私たちは義父が買ってきてくれたバラの花一輪も一緒に。
これで儀式は終わり。
びっくりなのはお墓は30年契約らしいです。
その後も入れておく場合は30年後に更新するらしいです。謎。
え、日本は違うよね??え??
柩を移動させるのは全部業者の人でした。
日本だと親族とか・・・だよね。慣れてなかったり、「じーちゃん大丈夫かなぁ?」ってこともあるので、フランスのが安心感。
日本では、故人と少しでもお付き合いのあった人や、故人の家族と深い付き合いの人は葬儀に参列するっていうイメージなんだけど、
フランスでは直接的な知人で行ける人しか葬儀には参列しないみたい。だから義父と既に別れている義母や旦那のいとこなんて人は参列していませんでした。
あ、ちなみに今日子供(小さい子)は一人もいませんでした。たぶん最年少は義弟の19歳かな。
他のブログによるとどうやらフランスでは幼い子供に「死」を見させることはタブーらしい。
特に昨日は本当に本当に寒かったし、待ち時間も長いし、オススメはしないです。
葬儀後のお食事
日本でも葬儀の後、親族で食事をとりますよね。
フランスでもありました。
でも日本みたいに豪華な食事ではなく、うちの場合はおばあちゃんと4年前に亡くなったおじいちゃんの家(今は空き家)でスーパーで買ってきた惣菜やパンをみんなで食べるだけ。
びっくりしたのは、すごくわいわい雰囲気だったこと!遺族が声が漏れるのもお構いなしに泣いていた葬儀とはうって変わって、食事ではもうしんみりした全く雰囲気はなく、久しぶりに集まったみんなで語り合おう!といった感じでした。
実は私・・・義父のお兄さん、お姉さん方とそのご家族に会うのは初めてだったんです〜。
長女ご夫婦は車で1時間ほどのところ、他のお姉さんお兄さんご家族は割と近くに住んでいるらしいのに。
初めてあった父方の家族。みなさんとっても暖かく受け入れてくれました〜〜〜!!><♡
「我がファミリーへようこそ〜!♡」ってみんな言ってくれて・・・よかったぁ〜♡
しかも義父のお姉さん、お兄さんたちはみなさん海外旅行が好きらしく、英語も割とペラペラに話してくれて・・・
久しぶりに"自分が伝えたいことを伝えられる会話"をした気がします〜。はふー。
せっかくみなさまに会えたので、結婚式の招待状を手渡しで渡せました。
おばあちゃん家が売り家になっているので、買わないかって冗談まじりに何度も聞かれました(笑)
ちょっとうちには高い(庭が広い) ので「10€なら買う」と答えておきました。笑
でも広いし、とても手入れされててすごくキレイなのでいいな~と思って見ていました笑
お葬式という機会になってしまったのは非常に残念なのですが、このタイミングでなかなか会えない義父方の家族にお会いできたことは嬉しかったです。
おばあちゃんからの最後のプレゼントだったのかなと思っています。